OUR TEXTILE CORE
編む
立体の可能性を設計し開拓する
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海と機械に刻まれた
編立の原点
カズマの原点は、福井・鮎川町の海岸沿いに建つ鮎川工場にあります。ここで一台の編立機から始まった編物の技は、いまも私たちのものづくりの根幹として息づいています。創業者であり技術者でもあった先代は、「繊維は生きもの」「糸になりきれ、機械になりきれ」「神は細部に宿る」と語り、技と向き合う姿勢を私たちに残しました。自然、工場、人が共にあるこの場所こそ、カズマの思想が育まれた原風景です。
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多機種が支える
編物表現の奥行き
鮎川工場には、編み柄の表現に特化した8種類の編立機が稼働しており、国内唯一の貴重な機種も含まれています。多機種導入は生産管理を複雑にし、一般的には非効率とされますが、カズマでは熟練職人の技と高度な工程管理により、その課題を克服してきました。柄替え時には職人同士が連携し、短時間で工程転換を実現。多様なニーズに応える高品質で稀少な編みレースを安定して供給し続けています。
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ループが描く
編物ならではの立体美
編物は、糸のループを立体的に組み上げることで布を形づくる技術です。織物が格子状の平面構造であるのに対し、編物は前後左右に動く筬(おさ)を用いて空中で糸を編み上げるため、柔らかさと奥行き、豊かな表情が生まれます。鮎川工場では、約50年前から稼働する「10号機」が78枚の筬を巧みに操り、高度な装飾性を創出。その潜在力は、熟練の職人たちの手によって最大限に引き出されています。
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編立の深化で
未来の布文化を拓く
編立技術は、伸縮性と継ぎ目のない立体構造を活かし、ファッションや空間デザイン向けのテキスタイルなど、さまざまな分野へと応用が広がっています。今後は、社会課題に対応する立体物の開発や、ハイゲージ・ローゲージの編み分け、独自機能を付加した素材の開発にも取り組んでいきます。編立技術がもつポテンシャルは今も開拓の道半ば。カズマは、編立の深化とともに、未来の布文化を牽引し続けていきます。